逆子治療

逆子の直し方とお灸

通常、おなかの中の赤ちゃんは頭を下にしていますが、頭が上や横向きになった状態を逆子(骨盤位)と言います。
出産時、赤ちゃんは頭から出てくるのが正常ですが、逆子の場合は足からなので、手が引っ掛かりなどして分娩に時間がかかってしまい、難産になることがあります。
近年、逆子のまま出産時期を迎えると帝王切開にする病院も増えてきています。
ここでは、逆子の原因と直し方を、東洋医学と西洋医学を交えながら紹介していきます。

 

逆子の原因

実は、西洋医学でも、まだはっきりと原因が解明されていませんが、逆子になる理由として考えられていることはいくつかあります。
子宮口付近に胎盤があること、子宮が狭いこと、へその緒が赤ちゃんに絡まっている・・・など、と言われています。これらの症状があるからといって必ずしも逆子になるとも限らないのです。
一方、東洋医学では、お母さんの身体が冷えることで、逆子が起こると考えています。
人のからだは、悩みやストレス、無理なお仕事、生活習慣、交通事故などの外傷、環境、などの要素により、血液の流れが悪くなってしまい、だんだん冷えが生じてきます。
特に下半身、下腹部が冷えているお母さんは注意してください。
もし、お母さんの下腹部が冷えていると、赤ちゃんは最も大切な頭を守ろうとして、上に向いてしまうことがあるのです。
このように逆子は赤ちゃんが自分のからだを守ろうとする防御反応と言えます。
妊娠中はお母さんの体温があがります。
これは、赤ちゃんの成長のためには、温かい環境がよいからです。日常生活では、身体を温かく保つように心がけてください。

逆子の直し方(逆子鍼灸ケア)

わたしたちは、逆子を無理に戻すのではなく、
お母さんの冷えを解消して、自然なかたちで赤ちゃんの頭が下に向くお手伝いをさせていただいています。
治療としては、マッサージとお灸でお母さんの身体の冷えをとり、全身の血液の流れを整えます。
身体の隅々にまで新鮮な血液が行き渡り、温かい身体になっていくことで、おなかの中の赤ちゃんも居心地がよくなり、自然と頭が下に向いていくことでしょう。
骨盤内の血行も改善されて、新鮮な酸素と栄養が行き届き、
赤ちゃんの成長にもよい効果が期待できます。
妊娠中は気持ちをリラックスさせることがとても大切です。
悩みすぎや考えすぎは、赤ちゃんにも伝わってしまうと言われています。
鍼灸治療は血液の流れを整えるので、精神安定作用があります。
近年の研究では、鍼灸でリラックス作用のあるエンドルフィンや
エンケファリンなどのホルモンが
分泌されることが明らかになっています。

逆子のツボ

ここでは、東洋医学で昔から逆子の治療に使われてきた伝統的なツボをご紹介します。

1.三陰交(さんいんこう)
三陰交は、足の内くるぶしから指4本分上がった骨のキワにあります。
              

逆子、安産だけでなく、婦人科系のツボとして有名です。不妊症、生理不順、生理痛、
冷え性、更年期障害などの治療にも使われます。

2.至陰(しいん)
足の小指の外側で、爪のつけ根にあります。

             

逆子をはじめ、足のほてり・冷え、頭痛、鼻づまり、便秘、夜尿症、肩こりなどの治療にも使われます。

※お母さんの体調によって刺激を控えた方がよいツボもあります。ご自宅でお灸を行う際には必ずご相談ください。

 

逆子治療を始める時期と症例

一般的には、28週ぐらいで頭が上を向いていたら逆子と診断されます。
赤ちゃんのからだが小さいうちはお母さんのおなかの中で動き回ることができますが、
からだが大きくなってくると子宮内で動くスペースが狭くなってきます。
その時期が、28週あたりです。
逆子治療のタイミングは、28週を過ぎていれば早いほどいいでしょう。
おなかの中の赤ちゃんがずっと逆子のまま大きくなったり、
お母さんの身体の冷えが強く逆子が戻りにくかったりする場合は、何度か治療を重ねることもあります。
逆子は35週をこえると戻りにくいと言われていますが、
37週ぐらいまでは赤ちゃんが動けるスペースがあれば戻ります。
ここでは、39週で逆子が直った症例を紹介します。

<初診>
かかりつけの病院で、22週のときに逆子だと言われたそうです。

自然に戻るか様子をみていましたが赤ちゃんの動きは少なく、
24週になっても逆子だったため病院で逆子体操の指導を受け、自宅で行っていました。
体操を続けていましたが逆子は直らず、28週のときに当院に来院されました。

■お母さんの症状
妊娠前から足の冷えとむくみがあり、辛い便秘と腹痛にも悩まされていました。

<鍼灸治療の経過>
お母さんは妊娠前から冷え症状があり、また、赤ちゃんは頭を上に向いたまま28週を迎えていたので、
週1回のペースで鍼灸治療を開始しました。

■治療1回目
治療後はお母さんの足が良く温まり、全身にもぽかぽかとした温かさを感じていました。
治療に平行して、自宅でのお灸もはじめてもらいました。

■治療3回目
おなかの中の赤ちゃんは、今まで以上に動くようになり、お母さんも足の冷えがなくなってきました。

■治療7回目
産婦人科で次回の検診のときに逆子が直っていなければ、帝王切開の日程を決めましょうと言われました。

■治療9回目
この頃になると、お母さんの冷えもかなりなくなり、腰痛も楽になってきました。
便秘も良くなり、足のむくみも改善されていました。

■治療11回目
産婦人科の検診で、逆子が直っていることが確認されました。(39週)

このように、お母さんの身体のたまった冷えをとることで、赤ちゃんが戻りやすい温かい環境を整えることができます。
そのうえで、伝統的な逆子のツボにお灸をするので、より自然なかたちで穏やかに赤ちゃんが頭を下に向けやすくなるのです。
また、冷えが解消されることでお母さんの悩ましい症状も改善されます。
逆子が直らないとお悩みのお母さん、妊娠中の悩ましい症状を抱えているお母さん、
ぜひ一度ご相談ください。

鍼灸の安全性

お灸は熱い?副作用はあるの?と不安になるお母さんも多いと思います。
でも、ご安心ください。
お灸は知熱灸(ちねつきゅう)と言って、やわらかな温度に広がり、
まるで足湯に浸かっているかのように感じます。
とても心地のよい感覚なので、治療中に眠ってしまう患者さんも
いるほどです。
また、鍼灸は副作用もないので安心して治療を受けていただけます。
初めてのお母さんも、どうぞ安心してご来院ください。

 

料金

  週1回:¥5,000円
  週2回:¥3,700円
※施術料とセルフケアセットを含めての料金となります。